犬を連れてアメリカに入国する場合の新規性

2024年5月11日アメリカ,動物愛護,日本,獣医療・ペット

規制が強化されました

2024年5月8日にCDC(アメリカ疾病予防管理センター)が、海外から米国内に犬を連れて入る時の規制を強化しました。

今日は、新しくCDCが公布した規制内容について、ここで紹介します。

新規制は、2024年8月1日から有効になります。
それまで、今から7月31日までは暫定規制がありますので、この期間内に犬の米国内入国を予定している方は、直接CDCのサイトでご確認ください。

生後6か月以下の子犬は入国できなくなる

新規制で一番大きなものは、生後6か月未満の犬は、アメリカに入国できなくなることです

2024年8月1日からは、犬は以下の条件を満たし、以下の書類を準備しなくてはならなくなりました。

入国時に、犬は生後6か月齢以上であること

ISO(国際標準化機構)のマイクロチップが装着されていること
・ マイクロチップは、狂犬病ワクチン接種時より前に装着していること。

マイクロチップ番号が、すべての書類に記載されていること

到着時に健康状態が良好であること

・ 人に伝染する感染症に感染している場合は入国拒否になることがある。

・ もし健康状態が良好であると判定されなかった場合は、伝染病に感染していないか確認するため、犬の隔離、獣医師による診察および検査を行わなくてはならないことがある。(費用は飼い主が負担)。

CDC Import Dog Form  CDC発行の犬輸入フォームの記載と提出の義務

・ 米国到着時の2日から10日前に、このフォームをオンラインで記入提出すること。

・ もし到着時に、記載内容に変更が生じた場合は、変更した旨を示した新しいフォームを提出すること。

・ 犬が到着して通関手続きを行う空港(港)を含め、すべての記載内容が正確でなくてはならない。

・ この犬輸入フォームの提出には、犬の顔と全身が写った、鮮明な写真もアップロードすることが必須になる。

・ もし犬が到着時に1歳以下の場合は、写真は到着時10日以内に撮影されたものでなくてはならない。

・ 犬輸入フォームの提出は無料で行うことができる。

(犬が、6か月以内に米国内に在住していたり、米国で狂犬病ワクチン接種を受けた場合はさらなる書類の提出が必要)。

上記の犬の条件と提出書類に加えて、日本(および他の狂犬病洗浄国)からアメリカに犬を連れて入国する場合は、さらに以下のリストのうちのどれか1つの書類の提出が義務づけられます。

1.Certification of Foreign Rabies Vaccination and Microchip form  30日以内に発行されたもの
CDCのサイトからダウンロードできるフォーム。記入後に洗浄国(日本)の政府獣医師による承認サインが必要。
さらに、このフォームに加えて、①狂犬病抗体価の検査結果か、②最新6か月間の獣医師の記録(Veterinary Record)のどちらか1つを同時に提出。

2.米国再入国の場合、米国で狂犬病ワクチン接種を受けた犬は、USDA承認サイン入りの狂犬病ワクチン証明書

3.米国再入国の場合、米国発行の犬の出国健康証明書で、渡航先に狂犬病洗浄国に滞在することが明記されているもの。

4.Certification of Dog Arriving from DMRVV-free or Low-Risk Country into the United State フォーム。30日以内に発行されたもの
CDCのサイトからダウンロードできるフォーム。記入後に洗浄国(日本)の政府獣医師による承認サインが必要。
さらに、このフォームに加えて、マイクロチップ番号の記載を伴う最新6か月間の犬の獣医師記録(Veterinary Record) も一緒に提出すること。

5.犬の出国証明書 
農水省動物検疫所で出国時に発行してもらえるもの。政府獣医師の承認サインが必要。
さらに、このフォームに加えて、マイクロチップ番号の記載を伴う最新6か月間の犬の獣医師記録(Veterinary Record) も一緒に提出すること。

Veterinary Record 獣医師記録って何?

CDCのサイトによると、例えばヨーロッパで用いられているオフィシャルなペットパスポートがあてはまるとあります。

また、地元の獣医師のところで受けた獣医療サービス(治療など)に払った時のレシートで、マイクチップ番号が記載されたものがあると、それでもよいとあります。

詳しいことはこのサイトからはわかりません。
ただ、Veterinary Record を提出する目的は、過去6か月間の間に、犬がその場所にいたということを証明するものです
それゆえ、例え犬がずっと日本に在住していたとしても、ずっと動物病院に行かなかったら、日本に住んでいたことが証明できません。
それゆえ、記録を作るために、出国前6か月前あたりを含めて、少しこまめに動物病院に通うことで、犬が確かに日本に住んでいたということが証明できるのかと思います。

また、動物病院発行のレシートに、マイクロチップ番号の記載がないと無効になります。

これが、院長先生に手書きで番号を書いてもらったものでもよいのか、そのあたりも不明ですね。
何か情報が入りましたらシェアしたいと思います。

狂犬病ワクチン接種は?

CDCの新制度には、日本からアメリカに入国する限りは、必ずしも狂犬病のワクチン接種が義務にはなっていません。

洗浄国ゆえ、日本に6か月以上在住して、海外に出ていなければ、狂犬病に感染していないとみなされることになります。

しかしながら、アメリカ国内で犬が住む州や市町村では、おそらく必ず、狂犬病ワクチン接種が義務化されています。
私の住むカリフォルニア州では、他州や海外から入る犬と猫には、すべて狂犬病ワクチン接種してあることが条件になっています。

それゆえ、CDCでは義務ではなくても、実際には狂犬病ワクチン接種をしていないと入国できないことになっています。

他のワクチンも忘れずに

米国CDCも、各州も、人にも伝染する狂犬病を懸念して規制をきびしくしています。

さらに、犬も猫も、伝染性の上部気道感染や、パルボといった伝染病に罹患する危険があります。
特に長時間のフライトで疲れた時や、ストレスが続くと免疫力が落ちて感染リスクが高まります。

ジステンパー混合ワクチンや、猫の混合ワクチンも、旅行前に接種するのをどうか忘れずに。

そのために、あわてて一度にたくさんのワクチン接種をすることがないように、時間に余裕を持って計画的に準備を始めてくださいね。

様々な理由で、犬を連れて国際移動をしなくてはならない時があるかと思います。

動物の安全と健康のためにも、しっかりと準備してくださいね。

詳しくは直接、CDCのサイトでご確認ください。

では、皆さん、Have a safe travel!

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西山ゆう子

2024年5月11日アメリカ,動物愛護,日本,獣医療・ペット

Posted by Dr. Yuko Nishiyama