ヘアドネーション 髪の寄付

アメリカ,人生・生活,日本

こんなに伸びました


自撮りって、意外と難しい。。。汗

私は子供の頃から、髪の毛がまっすぐで硬かった

おかげでたいした手入れもしないのに、いつもボリュームだけはあり、毛が傷むなど心配したことなどなかった。
日本人は皆、同じようにまっすぐなストレート髪だと信じていたが、多くの他の女友達は、チリチリ、うねり、くせ毛、まとまらない、といった悩みと毎日戦っているのを十代になって知った。

洗髪の後、ドライヤーを使わなくても、自然乾燥しただけでいつも同じストレートスタイル。
雨に濡れても雪に濡れても、そのままにしておいたら自然に乾く。
便利な髪には今も感謝している。

もっとも若い頃は、パーマをかけても10日で元に戻っちゃうし、聖子ちゃんカットができなくて憤慨していた時代もあったな。笑。

髪のダイバーシティ

アメリカに住んでからは、いろんな人種にいろんなタイプの髪質があり、髪の色もバリエーションがあるのを身近に知った。

ブロンドのカーリーヘアの彼女は言った。洗髪後、時間をかけながらゆっくりと乾かすと、重みで少し伸びて、長いウエーブになる。
ドライヤーで早く乾かすと、クリンクリンのカーリーになる。
さらにウエーブを助長するジェルをつけると、もっとクリクリでぱふっとなる、と。
また使うスタイリングジェルによって、明るいブロンド、おちついたダークのブロンドに分けられるという。

何をしてもストレートの黒髪の私にはただただ驚きであった。

そして彼女たちから、自分の髪の色と、毎日の服装やメガネ、靴、バッグなどとコーデイネートしていることがあるのも知った。

私もおしゃれをする時は、靴、カバン、パンツなど、どこかに1つ黒のものを取り入れるようにしている。
黑い髪とマッチするように。

40歳を超えてからは、邪魔なのでショートヘアにすることが増えた。
髪のおしゃれも徐々に減ったけれど、手入れゼロでも「ステキなストレートですね」と時々褒められるとやはりうれしい。

だがコロナになって美容院へ行く回数が減ったのを機に、思い切ってロングにするようにした。

50センチ以上に伸びた黒髪を、ヘアドネーションしたのは今回が2回目

白髪が入った髪で恐縮です、と言ったら「あなたの世代の人がいちばん多く、ウイグを必要としているわよ」と言われた。

「これだけボリュームがあると、りっぱなのが作れるわ。どうもありがとう」、とも言われた。

髪をドネートしても、社会の偏見や患者の権利問題は改善されない、という声も聞く。
子猫を1匹保護して救っても、動物問題の根本は改善できないのと同じなのかもしれない。

だがそれでも、この髪がどこかで誰かの頭に乗って、鏡に写る自分の顔が少しでも明るくなってくれれば、それだけでいい。

こうやって伸びた髪を切る度に思う。

自分が抗癌治療や病気にならず、健康に生活できることへの感謝。
世の中にはウイグを必要として、病気と闘いながら生きている人がたくさんいるんだということを。

今のささやかな日常生活に改めて感謝して、明日からまた、何もしないで髪を伸ばします。
そして人も動物も、みんなが健やかに過ごせますように。

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Posted by Dr. Yuko Nishiyama